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​エシカルファッションへの想い

ファッションの世界はトレンドの変化が激しい世界です。

毎年新しいトレンドと共に、新しい服が作られています。ファストファッションという安くて早くつくるという服もたくさん世の中には溢れています。

服を買う時に安い服も高い服もそれを作っている人がいる、ということを考えながら服を買う方は少ないのかもしれません。

私は実家の横に親戚が縫製工場を経営していて、母も縫製士という服に関わる生活を幼い頃からしていたので、服の作られる過程や流れを間近で見てきました。

私自身もその影響でアパレルデザイナーへの道へと進んだのですが、その時にたくさんの在庫の山を見たことは驚きでした。

「自分たちはこんなにたくさんの服を作っているんだ」と実感すると同時に在庫ということは通常の値段で売れなかった服たち。それがこんなにもあるなんて・・そこには何千枚と服があったのです。中には何年もあるものもありました。

昔はそれを「福袋」というカタチで売っていたり、バーゲンにして売りさばいたりしていましたが、その時は流れ作業のように乱雑に扱われていくので、自分の作った服が大切にされていないような気持ちになり、なんだか悲しかったことを思いだします。

服が売れない原因はたくさんありますが、売れなかった服の末路はどれも悲しいものです。

バーゲンで売れるのならまだしも、高級ブランドなどでは売れ残りは焼却処分になっていたりもします。私がアパレルで働いていた頃から比べると、服を無駄に多くつくるということは減っているように感じますが、それでもまだまだたくさんの服が余っています。

特にたくさんつくることで利益のでるファストファッションは、枚数を減らすことよりたくさんつくる方が利益がでる仕組みなのです。

しかし、そのファストファッションのおかげで、私達は安くてかわいい服を簡単に手に入れることができるようになりました。お給料が上がることのない時代でも、安く服を買うことでき、欲求を満たす事ができていました。

けれども、そのファストファッションを作っているのは誰でしょう?

もちろん日本人ではありません。日本人では生産コストが合わないのでこの値段であんな服をつくることはもうできないのです。

洋服をつくるコストのなかで最も高いのが「人件費」

これが安い国の方々のおかげで、かわいくて安い服を手に入れる事ができています。

一昔前は中国製が多かったですが、今ではインドネシアやバングラディッシュなどいろんな国で作られた服が日本で売られています。

コストが安い、ということはその服を作っている方のお給料が安いということ。

もしかしたら正当な賃金すらもらえていない可能性があります。

でも、ファストファッションが悪いわけではないのです。

それを求めている私達(ニーズ)があるからです。

そして今世界も変わってきています。

そのように不当な賃金で働いている方を減らしていきたい。

そのながれは「フェアトレード」という方法で実現できつつあります。

すべての物が「フェアトレード」になっているわけではないので、私達は購入する時に自分で確認する必要がありますが、選べばそのような商品を買う事ができるのです。

フェアトレードで購入した商品は、一般のものより少し割高に感じると思います。

けれどもそれが本当の物の価値なのです。

商品の代金に商品を作った方へ正当な賃金を含めるとそのような価格になるのです。

これは洋服でも同じことが言えます。

made in japan のお洋服は品質、縫製もよく人気ですが、ファストファッションと比べると割高です。でも日本の職人さんの技術力と安全性、品質などを考えるとこれも正当な価格なのです。

安くなる、ということは嬉しいことです。すべての物が安ければいろんなものが買える。

けれども価格だけで商品を選ぶことは、いずれ自分の生活にも影響が及ぶことにほかならないのです。

私はこれからの世の中は「価値観」を大事にしていく必要があるのではないかと思います。

「価格」だけに価値観を置いて買物をしていくと、自分はよくても他者のことは考えていないということになりかねません。自分という存在は周りによってささえられれているということに気づくことが出来たときまた新しい「価値観」に気づけるようになるのです。

エシカルというのは「倫理的=環境保全や社会貢献」という考え方です。自分の消費行動がどのように世界に貢献するのか、影響するのか、また身近な存在(お子様がいたらお子様、パートナー、親など)にどのように影響するのか、そんなことを考えることだと思います。

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